第74回ジュネーブ国際音楽コンクール打楽器部門では、Hyeji Bakが第1位、Marianna Bednarskaが第2位、Till Lingenbergが第3位を受賞しました。決勝は2019年11月21日、ジュネーブのVictoria Hallで行われ、Julien Leroy指揮スイス・ロマンド管弦楽団が共演しました。
大会は6月3–4日の映像予備審査から始まり、11月9日の現地受付を経て、11月11–21日に公開審査が行われました。全段階の日程、応募資格、審査員、選択曲、参加料は別記事の2019年・開催告知/募集要項 にまとめています。
公式結果
| 賞 | 受賞者 | 2019年大会時の年齢・主催者の国名表記 | 賞金 |
|---|---|---|---|
| 第1位 | Hyeji Bak | 28歳・韓国 | 20,000 CHF |
| 第2位 | Marianna Bednarska | 25歳・ポーランド | 12,000 CHF |
| 第3位 | Till Lingenberg | 22歳・ドイツ/スイス | 8,000 CHF |
第1位:Hyeji Bak
Hyeji Bak は韓国・大邱で3歳からピアノを始め、14歳で打楽器に転向しました。2010年にソウル大学へ入学してKyeong Hwan Choiに師事し、2015年からシュトゥットガルトでMarta Klimasaraに学びました。同年、ベルギーのUniversal Marimba Competitionで第1位を受賞。今回のジュネーブ大会では特別賞6部門にも名を連ね、Yamaha賞をBednarskaと共同受賞しました。
Recital IIではMichael Jarrell《Entlehnungen》、N. Fukushi《Ground》、Jacob Druckman《Reflections on the Nature of Water》第3・第6楽章を演奏しました。決勝ではChristos Hatzis《Fertility Rites》、Minas Borboudakis《Evlogitária》と、共通課題の協奏曲Peter Eötvös《Speaking Drums》を取り上げました。
第2位:Marianna Bednarska
Marianna Bednarska はワルシャワのKarol Szymanowski音楽学校で7歳からピアノを学び、その後打楽器を始めました。2017年にシュトゥットガルトの音楽大学を卒業し、2019年6月にはジュネーブ音楽大学の修士課程試験に優秀な成績で合格しています。2017年のUniversal Marimba Competitionでは第2位を受賞。2019年8月にはルツェルン音楽祭にソリストとして初出演しました。
Recital IIの曲目はMichael Jarrell《Entlehnungen》、Frédéric Durieux《Incidences》、Georges Aperghis《Le Corps à corps》。決勝ではIannis Xenakis《Psappha》、Vinko Globokar《?Corporel》、Domenico Scarlatti《ソナタ ニ短調 K. 141》とEötvös《Speaking Drums》を演奏しました。Yamaha Young Artists Scholarship賞もBakと共同受賞しています。
第3位:Till Lingenberg
Till Lingenbergは5歳からシオン音楽院でDidier Métraillerに打楽器を学びました。2011年にKeiko Abe Lausanne International Marimba Academy(KALIMA)に参加し、2012年からジュネーブ音楽大学で学び、独奏演奏の修士号を取得しています。2017年にはMigros文化事業による奨学賞を受賞しています。また、Percussion CYTi Duoの共同設立者でもあります。
ジュネーブ大会では鍵盤打楽器、マルチパーカッション、電子音響にまたがるプログラムを組み、Recital IIではMichael Jarrell《Entlehnungen》《Assonance VII》とVinko Globokar《?Corporel》を取り上げました。決勝の主催者プログラムには、Pierre Jodlowski《24 Loops》、Anthony Pateras《Mutant Theatre》、共通課題の協奏曲Peter Eötvös《Speaking Drums》が掲載されています。
特別賞
| 賞 | 受賞者 | 賞金・内容 |
|---|---|---|
| 聴衆賞 | Hyeji Bak | 1,500 CHF (*1) |
| 若年層聴衆賞 | Hyeji Bak | 1,000 CHF (*1) |
| 学生賞 | Hyeji Bak | 1,000 CHF (*1) |
| Concerts de Jussy賞 | Hyeji Bak | 金額記載なし (*2) |
| Bergerault賞 | Hyeji Bak | 15,000ユーロ相当の5オクターブ・マリンバまたは他の楽器 (*3) |
| Yamaha Young Artists Scholarship賞 | Hyeji Bak、Marianna Bednarska | NDRエルプフィルハーモニー管弦楽団打楽器セクションとの室内楽公演2回 |
(*1) 賞金は規則PDF p. 7 によります。
(*2) 結果ページ には賞名のみが記載され、金額の記載はありません。
(*3) Bergerault賞の評価額には資料差があり、規則PDF p. 7 では5オクターブのマリンバが16,000ユーロ相当、結果ページ では15,000ユーロ相当で他の楽器も選択可能とされています。
Hyeji Bakは特別賞6部門すべてに名を連ね、Yamaha賞はBednarskaとの共同受賞でした。
決勝プログラム
決勝はVictoria Hallで18時から独奏の部、21時からオーケストラとの部が予定されていました。発表された独奏曲目は以下のとおりです。
Till Lingenberg
- Pierre Jodlowski:《24 Loops》
- Anthony Pateras:《Mutant Theatre》
Marianna Bednarska
- Iannis Xenakis:《Psappha》
- Vinko Globokar:《?Corporel》
- Domenico Scarlatti:《ソナタ ニ短調 K. 141》
Hyeji Bak
- Christos Hatzis:《Fertility Rites》
- Minas Borboudakis:《Evlogitária》
3名共通のオーケストラ課題曲は、Peter Eötvös《Speaking Drums》。共演はJulien Leroy指揮スイス・ロマンド管弦楽団でした。表彰式は23時15分頃の予定とされ、Espace 2によるラジオ生中継が案内され、主催者サイトとYouTubeでの映像配信 も行われました。
審査員と決勝までの経過
本審査の委員長はPhilippe Spiesser(フランス)。他の審査員は、Daniel Druckman(アメリカ)、Fritz Hauser(スイス)、Aiyun Huang(台湾/カナダ)、Marta Klimasara (ポーランド/ドイツ)、中村功 (日本/ドイツ)、Hèctor Parra(スペイン)でした。
主催者は12か国から34名が選考されたと発表しました。第1次審査Recital Iは11月11–12日、第2次審査Recital IIは11月15–16日、準決勝は11月18日で、11月21日の決勝へ進む構成でした。別に行われた映像予備審査の審査員・日程、課題曲、規則の詳細は開催告知/募集要項の記事 をご覧ください。